自治体の補聴器購入費の助成について
補聴器は購入費用が高く、負担がかかりやすい傾向にあります。補聴器の購入に関する助成制度などにより、自治体からの支援を受けられると安心して購入できます。健康保険や介護保険が適用されない補聴器の購入は、一般的には自費購入となるものの、お住まいの自治体から支援を受けられる場合があります。このページでは、主に高齢者を対象とした補聴器購入費の助成等について青梅市と隣接の自治体での取り組みを紹介します。
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青梅市近隣の高齢者の補聴器購入費助成事業の実施状況
東京都青梅市と隣接自治体(羽村市、福生市、あきる野市、奥多摩町、日の出町、瑞穂町、檜原村、埼玉県入間市、飯能市)における、中等度難聴の高齢者を対象とした補聴器購入費の助成事業について以下にまとめました。
自治体 | 助成内容 | 概要 |
青梅市 | 補聴器本体およびその付属品にかかる費用 上限4万円 | 【対象者】以下をすべて満たす方 ・市内に住所を有する、満65歳以上の方(申請年度に65歳になる方を含みます。) ・住民税非課税の方 ・障害者総合支援法による補装具としての補聴器の支給を受けられない ・過去5年以内に、本事業による助成を受けていない方 ・耳鼻咽喉科を受診し、両耳または片耳の聴力レベルが中等度難聴(平均聴力が40デシベル以上70デシベル未満)以上であることおよび補聴器の装用が必要であると診断を受け、医師意見書等を得ることができる方 ※認定補聴器技能者が在籍する店舗で購入した補聴器が対象です。また、補聴器購入後の申請は助成対象外です。 【申請・相談窓口】 高齢者支援課 いきいき高齢係(電話番号:0428-22-1111) 青梅市のホームページ → 高齢者補聴器購入費助成事業 – 東京都青梅市公式ホームページ |
羽村市 | 補聴器の購入費 上限4万円 | 【対象者】以下のすべてに該当する方 ・市内に住所を有する満65歳以上の方 ・聴覚障害による身体障害者手帳の交付の対象とならない方 ・住民税が非課税の方 ・両耳の平均聴力が中等度難聴(40デシベル以上70デシベル未満)以上であり、補聴器装用の必要がある旨の医師意見書などを提出できる方 ・申請日から過去5年間に、この要綱による助成を受けていない方 ※認定補聴器技能者が在籍する店舗で購入した補聴器が対象です。また、助成決定前に購入した補聴器は対象外です。 【申請・相談窓口】 高齢福祉介護課 高齢福祉係(電話番号:042-555-1111 ※内線175・176・177・178) 羽村市のホームページ → 高齢の方の補聴器購入費を一部助成します | 羽村市公式サイト |
福生市 | 補聴器購入費用の1/2 上限4万円 | 【対象者】市内在住の65歳以上の方で、次のいずれにも該当する方 ・住民税が非課税の方 ・障害者総合支援法に基づく、補聴器の支援対象者では「ない」方 ・医師から補聴器の必要性が認められる中等度難聴(両耳の平均聴力レベルが40デシベル以上70デシベル未満)以上の方で「医師意見書」を提出できる方 ・過去5年以内にこの制度による助成を受けていない方 ※認定補聴器専門店で購入した製品に限ります。決定前に購入した場合や、認定補聴器専門店以外で購入した場合は、対象外です。 【申請・相談窓口】 介護福祉課 高齢者支援係(電話番号:042-551-1751、042-551-1537) 福生市のホームページ → 福生市高齢者補聴器購入費助成事業を開始しました!|東京都福生市公式ホームページ |
あきる野市 | なし | 今後の実施予定等は「東京都あきる野市の高齢者補聴器購入費助成事業について」をご確認ください。 |
奥多摩町 | 補聴器本体およびその付属品の購入費用 上限7万円 | 【対象者】以下のすべてに該当する方 ・町内に住所を有する満65歳以上の方 ・障害者総合支援法による補聴器の支給を受けられていない方 ・過去5年以内に、本事業による助成を受けていない方 ・耳鼻咽喉科を受診し、中等度難聴(聴力が40デシベル以上、70デシベル未満)と診断された方又は中程度難聴に当てはまらないが、耳鼻咽喉科の医師から装着が必要と認められた方 ※認定補聴器技能者が在籍する店舗で購入した補聴器が対象です。また、助成決定前に購入した補聴器は対象外です。 【申請・相談窓口】 福祉保健課 地域支援係(電話番号:0428-83-2777) 奥多摩町のホームページ → 高齢者補聴器購入費助成事業/奥多摩町 |
日の出町 | 補聴器1台の本体費用(補聴器に付属する電池、充電器およびイヤモールド含む) 上限5万円 | 【対象者】以下の要件をすべて満たす方 ・日の出町に住所のある満65歳以上の方 ・耳鼻咽喉科の医師による診察の結果、下記の所定基準のいずれかに当てはまる方中等度難聴(両耳の平均聴力が40デシベル以上70デシベル未満)以上 ・耳鼻咽喉科医から補聴器が必要と認められた方 ・身体障害者手帳(聴覚障害)の交付対象とならない方 ・過去5年以内に、本事業による助成を受けていない方 ※言語聴覚士または認定補聴器技能者が調整し、適合状態が確認された補聴器を購入した場合に限ります。また、支給決定前に購入した補聴器は対象外です。 【申請・相談窓口】 いきいき健康課 高齢支援係(電話番号:042-588-5368) 日の出町のホームページ → 補聴器助成事業 | 日の出町ホームページ |
瑞穂町 | なし | 今後の実施予定等は「東京都西多摩郡瑞穂町の高齢者補聴器購入費助成事業について」をご確認ください。 |
檜原村 | なし | 今後の実施予定等は「東京都西多摩郡檜原村の高齢者補聴器購入費助成事業について」をご確認ください。 |
入間市 | なし | 今後の実施予定等は「埼玉県入間市の高齢者補聴器購入費助成事業について」をご確認ください。 |
飯能市 | なし | 実施検討中(時期未定) 詳細は「埼玉県飯能市の高齢者補聴器購入費助成事業について」をご確認ください。 |
未実施の自治体の状況
東京都青梅市の隣接自治体のうち、中等度難聴の高齢者を対象とした補聴器購入費の助成事業の未実施の自治体の今後の動向は以下の通りです。
東京都あきる野市の高齢者補聴器購入費助成事業について
東京都あきる野市では、補聴器購入費の助成事業の実施について、市議会で議論が行われています。
令和3年に「補聴器購入の助成を求める陳情書」が市議会に提出されましたが不採択となりました。令和4年の市議会の一般質問では「国や都の動向に注視し研究を継続する」と健康福祉部長が答弁しております。
東京都西多摩郡瑞穂町の高齢者補聴器購入費助成事業について
東京都西多摩郡瑞穂町では、補聴器購入費の助成事業の実施について、町議会で議論が行われています。
令和4年の町議会の一般質問で「必要性は認めるが手が伸びないというのが実情。介護サービス等の財源の確保などが現時点では最優先」と町長が答弁しております。
東京都西多摩郡檜原村の高齢者補聴器購入費助成事業について
東京都西多摩郡檜原村では、補聴器購入費の助成事業の実施について、村議会で議論が行われています。
令和2年の村議会において「加齢性難聴者の補聴器購入に係わる負担軽減を求める陳情書」が提出されましたが、「加齢性難聴の判断基準や程度が明確でなく、村内での対象者も把握できていない中で補助制度を設けることは難しい」とのことから不採択となりました。
埼玉県入間市の高齢者補聴器購入費助成事業について
埼玉県入間市では、補聴器購入費の助成事業の実施について、市議会で議論が行われています。
令和5年の市議会の一般質問にて「高齢者に限定した助成制度は若年者との均衡を欠くことになりかねない」とした上で「NPO法人と協定締結を行ったことから、まずは医療者や介護事業者を対象に啓発活動に取り組みたい」と福祉部長が答弁しております。
入間市はNPO法人日本ユニバーサル・サウンドデザイン協会とヒアリングフレイル対策に関する協定を締結しており、瑶子女王殿下による市民向け講演やヒアリングフレイルについての啓発活動など、難聴やヒアリングフレイルへの対策を補聴器助成以外のアプローチから取り組んでおります。
埼玉県飯能市の高齢者補聴器購入費助成事業について
埼玉県飯能市では、補聴器購入費の助成事業の実施について検討が進められています。
令和7年の市議会の一般質問にて市長が「所管部署に対して直接指示を出し、制度設計を含めしっかりと検討させており、早期実施に向けて取り組んでいる」と答弁しています。また、福祉部長も「保険者機能強化推進交付金を活用しての制度設計についてしっかりと検討を進める」と答弁しており、非常に前向きな姿勢を見せています。