コラム
補聴器について難聴について

片耳難聴に最適の補聴器とは?一般的な補聴器との違いも解説

ファミリー補聴器店長の吉野です。今回は、片耳難聴の方におすすめの補聴器について解説します。

片耳難聴を患ったとき、補聴器の使用をどうするか悩まれる方もいることでしょう。一般的な補聴器との違いが分からず、購入を断念する場合もあるかもしれません。本記事では、片耳難聴の方でも活用できる補聴器を紹介します。

併せて、一般的な補聴器との違いについても紹介するので、片耳用補聴器を購入するときの参考にしてください。

片耳難聴とは?

片耳難聴は、片側の耳だけが聞こえづらい状態もしくは、まったく聞こえない状態のことで、500~1,000人に1人の割合で発生するとされています。声がする方向が分からなかったり、会話の発信源が誰かを把握できなかったりするため不便です。

具体的に片耳難聴が起こる原因や治療方法について解説します。

なお、本記事中では一側耳が健聴であるケースについて記述します。左右に聴力差を伴う難聴、あるいは一側耳が難聴で一側耳が失聴の状態については、本記事の記載内容が当てはまらない場合もあります。

主な原因を紹介

片耳難聴が起こる原因は主に以下のような病気が考えられます。

  • 突発性難聴
  • 中耳炎
  • 加齢性難聴
  • メニエール病
  • 急性音響性難聴 など

片耳難聴を患うと、話しかけられる方向によっては声が聞き取れないためリアクションがとれず、日常生活に支障をきたす可能性があります。

治療方法を紹介

片耳難聴の原因と考えられる病気の治療方法は、それぞれ以下の通りです。

  • 突発性難聴、急性音響性難聴:内服薬や副腎皮質ステロイドの点滴などの薬物療法
  • 中耳炎:症状が軽度の場合は3日間の経過観察、感染症の悪化が疑われる場合は抗生物質の投与
  • 加齢性難聴:根本的治療法がないため補聴器を装着して聴力を補う
  • メニエール病:注射や点滴などの対症療法

片耳の聴力が落ちている可能性がある場合は、早めに医療機関を受診し必要に応じて補聴器を活用しましょう。

片耳用補聴器と一般的な補聴器の違いとは?

補聴器には、両耳用と片耳用があります。

ここでは具体的に、どのような違いがあるのか紹介します。

片耳用補聴器
(補聴援助システム)
・クロス式(CROS補聴援助システム)マイクで集音した音声を、補聴器で補聴する
・補聴援助システム送信機(ロジャーON等)により集音した音声を、補聴援助システム受信機(ロジャーフォーカスⅡや補聴器等)で補聴する
両耳用補聴器
(一般的な補聴器)
マイクで拾った音を大きくするアンプで音を大きくしたり、聞き取りやすく加工したりするレシーバーから音を出す

聴力レベルが70dB未満の軽度難聴や中等度難聴の場合は、おおよそ一般的な補聴器を使用します。

耳鼻咽喉科で聴力を調べてもらい、相談したうえでどのような補聴器を着用するか検討しましょう。

補聴器等を着用するメリット

片耳難聴になった場合、補聴器を着用するメリットはどのようなものがあるのでしょうか。

具体的には以下のメリットが考えられます。

  1. コミュニケーションに困らない
  2. 脳の活性化に効果がでる
  3. 周囲の音を聞きとれる

それぞれのメリットについて解説します。

①コミュニケーションに困らない

補聴器を着用すると、聞こえない側から声をかけられても音がちゃんと聞こえるため受け答えができます。コミュニケーションに不安を感じている場合でも、問題ないでしょう。また、すぐに反応できるため会話のラグも起こりにくくなり、快適に会話を楽しめます。

そのほか、会議や会話をしっかりと聞いて覚えておきたいシーンなどにも活用できます。コミュニケーションへの不安や会話を聞きとれない煩わしさを解消できる点が大きなメリットです。

②周囲の音を聞きとれる

補聴器を活用することで、音をしっかり聞きとれます。音の方向性も認識できるため、位置状況を把握できます。

周囲の音が分からないと、聞こえない側から何かが飛んできたり、誰かが自分へ話を振っていたりしても気づけないなど、さまざまな問題が起こってしまうかもしれません。その点、補聴器により音の位置が分かれば、会話が快適にできるほか、日常生活を安全に送れます。安全に快適な生活を送りたい場合は補聴器の着用を検討しましょう。

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まとめ:補聴器等を活用して聞こえを補おう

片耳難聴を患ってしまった場合、片耳用補聴器を活用して聞こえを補うようにしましょう。聞こえに違和感がある場合や難聴の原因となる病気にかかった場合は聴力検査を受けて、医師からの指示を仰いでください。正しい治療を受けたうえで、補聴器を着用することでより効果的に活用できます。

また、定期的なメンテナンスを忘れずに実施し、補聴器を活用した生活を送るようにしましょう。

【Q&A】

Q:片耳難聴になる可能性はどれくらいあるの?

A:片耳難聴は、500〜1,000人に1人の確率で起こる可能性があります。

Q:補聴器等を使うメリットは?

A:周囲の音を正しく聞きとれるメリットがあります。片耳でしか聞こえなかった音が正しく聞こえるので安心して生活ができます。