補聴器のメンテナンスをするには?セルフケアの方法についても解説
ファミリー補聴器店長の吉野です。
補聴器を長く快適に使用するためには、日頃からの適切なセルフケアやメンテナンスが欠かせません。購入した専門店で定期メンテナンスが必要な場合もありますが、自宅での毎日のセルフケア方法も重要です。破損や故障を防ぐためにも、丁寧かつ慎重に管理をする必要があります。
今回は、補聴器のメンテナンスや、自宅で出来るセルフケアの方法を中心に解説します。日常生活での補聴器管理について知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
Contents
補聴器のセルフケアやメンテナンスが必要な理由
補聴器は、以下の理由からセルフケアやメンテナンスが大切です。
- 乾燥を保つ必要があるため
- 故障を防ぐため
- 長持ちさせるため
日頃から補聴器管理をしっかり行えば、快適な聞こえにつながります。この章では、それぞれの理由について解説します。
乾燥を保つ必要があるため
補聴器は水や湿気に弱いため、使い終わったあとは乾燥させる必要があります。専用の乾燥器・乾燥カップを使用すれば、内部にたまった湿気の除去が可能です。
使用を終えたら、掃除をしたあとに乾燥機や乾燥カップに入れるよう意識するとよいでしょう。水分をためないように心がければ、補聴器の腐食を防いで本体を長持ちさせるのにつながります。
故障を防ぐため
メンテナンスやセルフケアをしないまま補聴器の使用を続けると、補聴器の破損や故障につながる恐れがあります。専用のブラシやクリーニングシートを活用して、日頃からセルフケアをするのが重要です。
チューブの異物や水分も故障の原因になるため、道具を使ってよく掃除をしましょう。補聴器の掃除をする際は、周辺環境を清潔にして、安全な場所で行うのも大切です。
長持ちさせるため
補聴器の寿命は5年前後と言われていますが、適切な管理をすれば更に使用できる場合もあります。本体の汚れをこまめに落とし、専門店で定期的な点検に行くことで、寿命を伸ばせる可能性があります。
慣れた補聴器を長く使いたい方にとっても、定期的な点検やこまめな掃除は大切です。掃除キットは市販されているので、補聴器のタイプやメーカーに合わせて適したタイプの道具を選びましょう。
自宅で補聴器のセルフケアをする方法
自宅で補聴器のセルフケアをする方法には、次の3つがあります。
- クリーニングシートで汚れを拭き取る
- 専用ブラシで耳垢を落とす
- 電池の残量を確認する
この章では、それぞれのセルフケア方法について解説します。
クリーニングシートや綿棒で汚れを拭き取る
補聴器専用のクリーニングシートを使って、補聴器全体の汚れをよく落とします。細かい部分は、綿棒を使って慎重に作業をすれば落としやすくなります。
クリーニングスプレーは必ず補聴器専用のものを使用し、耳垢やホコリなどをしっかりと落としましょう。本体に傷がついたり破損したりしないように、力を入れすぎずに丁寧に掃除をする必要があります。
専用ブラシで耳垢を落とす
音の出口となる部分は、専用のブラシを使用して汚れをよく落としましょう。無理にこすらないのが重要です。
なるべく音の出口が下を向くようにして、慎重にブラシを使って掃除をします。そして下からブラシを当てて、出口の内部から汚れを外に落としやすくします。
ホコリが入らないように注意しながら、安全な場所で掃除をしましょう。
電池の残量を確認する
セルフケアをする際には、補聴器の電池の残量を確認します。電池式補聴器の場合は、電力の消費を防ぐために、電池を取り出してよく拭く必要があります。
聞こえにくいと感じたら、早めに電池交換をしましょう。電池交換をする際は、電池に皮脂汚れやホコリがつかないように、手を清潔な状態にしてから行います。
電池交換の方法は、それぞれの製品についている取扱説明書で確認が必要です。
補聴器のセルフケアとメンテナンスで気をつける点
補聴器のセルフケアとメンテナンスで気をつける点は、次のとおりです。
- 水や湿気対策を徹底する
- 就寝時は安全な場所に置く
破損を防ぐためにも、湿気対策や置き場所は大切です。この章では、それぞれのポイントについて解説します。
水や湿気対策を徹底する
補聴器は水や湿気に弱く、そのままにしておくとサビや腐食の原因となります。入浴やプールのときなど、水に触れる機会がある際は補聴器を近づけないようにするのが重要です。
補聴器を使用しないときは、必ず乾燥剤の入ったケースでの保管を心がける必要があります。万が一水に補聴器を落としたら、最寄りの補聴器専門店にすぐに連絡をしましょう。
就寝時は安全な場所に置く
就寝前に、補聴器の電池ドアを開けて内部の湿気を逃す必要があります。電池の寿命を伸ばし、本体の劣化や聞こえの品質維持にもつながります。
また、犬や猫などペットや小さい子どもによって、補聴器が損傷してしまった例もあるので適切な安全管理が必要です。手に届きにくいところに置き、落下や破損による故障を未然に防ぎましょう。
専門店で定期的に点検や清掃をしてもらうのも大切
最寄りの専門店で、点検(3ヶ月に1度)や分解清掃(半年〜1年に1度)をしてもらうのも、補聴器の長持ちにつながります。
自分の目では見えにくいところや、手の届きにくいところの点検や掃除をしてもらえるため、補聴器の維持に欠かせません。清掃やメンテナンス以外でも、不具合を感じたら専門店でスタッフにみてもらいましょう。
補聴器は日頃からの管理をしっかり行おう
補聴器は毎日使用するものです。こまめなセルフケアやメンテナンスをしておけば、故障や不具合を防げます。
セルフケアに必要な道具を用意して、適切に掃除をしましょう。補聴器を清潔に保てば、皮膚炎やかゆみの予防にもなります。
長く快適に使うため、毎日補聴器のケアを丁寧に行いましょう。
【Q&A】
Q1.補聴器のクリーニングシートはどこで購入できますか?
A1.補聴器専門店やオンライン通販で販売しています。購入前に、使い方を確認しておきましょう。
Q2.補聴器本体の耳垢汚れを防ぐためにはどうしたらよいですか?
A2.普段から綿棒や耳薬などを使用して、耳をこまめに洗浄するのが対策につながります。