コラム
補聴器について補聴器のトラブル

補聴器を高齢者が嫌がる理由は?負担なく装着してもらえる方法を紹介

ファミリー補聴器店長の吉野です。

「高齢の家族との会話のやりとりが難しく、ストレスになってきたので、負担を感じずに補聴器をつけてもらえるよい方法はないだろうか?」と感じていませんか?

この記事では、高齢者が補聴器を嫌がる理由と解決方法・補聴器をつけてもらう方法・おすすめ補聴器をご紹介します。この記事を読んで知り合いのご高齢の方へ補聴器を使用する大切さを伝えてみませんか。

補聴器を高齢者が嫌がる理由は?

補聴器を高齢者が嫌がる理由は心理的負担・経済的負担などさまざまです。人によって補聴器に対する感じ方・考え方が異なる中、この記事では次の5つの理由と解決方法を詳しく紹介します。

  • 装着が恥ずかしい
  • 装着・手入れが面倒
  • 聞こえにそこまで困っていない
  • 補聴器は高価
  • 補聴器は本当に効果的なのか

補聴器を利用しづらい原因や解決方法を知り、家族の気持ちに寄り添えるとコミュニケーションもより取りやすくなるでしょう。

装着が恥ずかしい

「補聴器は目立つので装着が恥ずかしく、聞こえない=老化だと証明しているようなもの」といった認識で考えている高齢者の方もいます。歳をとっていると思われたくないため、つけるのに抵抗があり補聴器を嫌がるのです。

解決方法:装着が目立たない種類やおしゃれな種類を選ぶ

補聴器の装着が目立たない種類やおしゃれなものを選ぶのはいかがでしょうか。商品例として2つのメーカーからご紹介します。

メーカー商品特徴
シグニアStyletto
AXシリーズ
スリムな形状で耳の裏に隠れて目立たない
フォナックバート パラダイス
IIC チタン
耳の形状に合わせて作る極小サイズの補聴器

シグニアの「Insio Charge &Go AXシリーズ」は小さくて目立ちにくく、フィット感も抜群です。フォナックの「バート パラダイス IIC チタン」は医療用チタンを使用しており軽量・極小で耳にフィットしやすいことが特徴です。

装着や手入れが面倒

高齢になると小さな機械の装着手順をわずらわしく感じ、装着やお手入れが面倒と考える方もいます。操作が簡単で手入れ負担が少ない補聴器が、高齢者の感じるわずらわしさを解決します。

解決方法:装着や手入れが簡単なタイプをご紹介

補聴器で装着や手入れが簡単なタイプをご紹介しましょう。

メーカー商品特徴
シグニアCOOL Nx
(クール)
着け外しが簡単なワンタッチ装着と使い心地の良さ
フォナックオーデオ ライフ
ルミティ
防水性能が突出した充電式補聴器。パリレンコーティングとシリコン密閉で水に強い

シグニアの耳あな式補聴器「InsioNx COOL」はイヤホンのようなおしゃれ感があり、つけ外しが簡単です。お手入れは耳あな式の場合、耳垢を専用ブラシで落とします。もし汚れがひどい場合は販売店に相談できます。

フォナックの 「オーデオ ライフ ルミティ」は防水性能が突出しているため、汗を多く掻くアクティビティや雨天時なども、補聴器を外さずに使用し続けることができます。

聞こえにそこまで困っていない

本人が聞こえ方に困っていないので、補聴器までは必要としていない場合もあります。本人は気にしていなくとも実際に難聴が進行している場合があり、周囲が気にしているケースもあります。

まず本人に難聴を自覚してもらうことが必要です。補聴器を使えば聞こえやすい・便利だと体験してもらうのもよいでしょう。

解決方法:まわりが困っている状況を伝える

聴力の低下を直接伝えると、耳が聞こえにくいのを受け入れられず、気分がよくないと感じる方もいるかもしれません。

遠回しな伝え方として、次のような声かけはどうでしょうか。

  • タイマーがなったら教えてほしい
  • テレビの音が〇〇以上だと近所迷惑になるよ。

本人が聞こえにくくなっていると自覚するきっかけになるものがよいかもしれません。

また補聴器の早めの装着は認知症の予防にもなると言われています。さまざまな不便な状況が発生する前に、早めの対策と上手な伝え方で補聴器の必要性を相手に伝えましょう。

補聴器が高い

補聴器は平均購入が1台当たり15万円と高価で、価格の範囲も5万円〜30万円とさまざまです。基本両耳に装着するので、倍の金額がかかります。そこまで余裕がないから補聴器購入を躊躇されている方もいるかもしれません。

解決方法:補聴器の助成金補助を紹介

補聴器購入では、難聴が深刻な場合に助成金補助が利用できるケースがあります。自治体によって補助が異なるのでお住いの自治体に確認しましょう。

簡単な流れとして、身体障害者手帳交付申請書を入手し、病院で診断を受けます。診断書と必要書類を提出し、手帳交付後に補聴器購入給付申請書を自治体に提出する流れです。

また補聴器の購入費用を確定申告で申請ができます。こちら(https://hochoki.family-megane.co.jp/subsidy/koujo-tekiyou/)の記事で詳細をご確認ください。

補聴器の効果が疑問

補聴器の効果に疑問を感じている可能性もあります。補聴器を以前使ったことがあるが、効果がいまいちだったと感じた方などです。しかし現在の補聴器は依然と比べかなり性能が向上しています。

解決方法:性能のよい補聴器や自分に合うオーダーメイドを紹介

補聴器を使用していたけど効果が実感できなかった場合は、自分に合う補聴器に出会えていなかった可能性があります。製品によって性能はさまざまで人によって合う合わないはあるかもしれません。

しかし補聴器は年々進化し、現在では種類も豊富です。シグニアの自社製品調査では、騒音がひどい場所で健聴者より補聴器を装着した方の方がよく聞こえていたという調査結果がありました。

補聴器販売店やメーカーによっては補聴器体験やレンタル、オーダーメイドを取り扱っている場合があります。補聴器が合わなかった経験がある方でも、ぜひもう一度自分に合うか体感されてはいかがでしょうか。

高齢者に補聴器で快適に過ごしてもらおう

補聴器を高齢者が嫌がるのには理由があります。人によって理由は異なるかもしれませんが、自分だけでなく相手も会話で困ってしまう点や補聴器がない場合の負担を伝えましょう。

補聴器は高価ですが、補聴器があると聞こえにくさが解消され快適に過ごせる時間も増えます。補助金や確定申告など購入しやすい制度もあるため、あきらめず検討されるのをおすすめします。

この記事がご家族の年配の方に負担なく補聴器をつけてもらうのに役立つと幸いです。

Q&A

Q:知り合いの高齢者は耳が聞こえにくそうで補聴器を薦めたいのですが、まずどうすればよいでしょうか。

A:本人が聞こえにくいなどの自覚症状があるか確認してみましょう。補聴器利用をマイナスに考えているのであれば、負担理由から解決方法をさりげなく伝えてみてもよいでしょう。

Q:高齢者向けの補聴器は、どこで購入したほうがよいでしょうか。

A:補聴器はさまざまな販売先で購入可能ですが、医師の診断を受けたうえで認定補聴器専門店での購入をおすすめします。認定補聴器技能者がしっかりした知識で、困ったことや購入のサポートをさせていただきます。

ファミリー補聴器のバナー