イソバイドシロップは耳の疾患に処方される?耳鳴りとの関係も解説
ファミリー補聴器店長の吉野です。今回はイソバイドシロップと耳鳴りについて解説します。
イソバイドシロップは、難聴やめまいなどの症状があるメニエール病の方に処方される薬です。耳鳴りや難聴など耳の症状が気になる方はこの記事をご参考にして、耳鼻咽喉科を受診しましょう。
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イソバイドシロップとは
イソバイドシロップは、医師の診断に基づいて処方される薬です。主成分はイソソルビドで、製品名はイソバイドシロップ70%、イソバイドシロップ70%分包30mLなどがあります。
血漿浸透圧を高めて身体の余分な水分を排出する働きがあり、次の作用が期待できます。
- 脳圧降下作用
- 利尿作用
- 眼圧降下作用
- 内リンパ圧降下作用
次に、イソバイドシロップが処方される疾患について解説します。
メニエール病の治療に使われる
イソバイドシロップは難聴やめまい症状が起こる、メニエール病の治療に使用されます。
メニエール病の原因は、内耳にリンパ液が溜まる内リンパ水腫といわれています。イソバイドシロップは内リンパ圧を低下させ、内耳液を正常化する薬です。
ほかにも脳腫瘍や頭部外傷による脳圧亢進時の脳圧降下、腎結石・尿管結石ができた際の利尿、緑内障に対する眼圧降下に使用されます。
副作用もある
イソバイドシロップの標準用量は1日に体重当り1.5〜2.0mL/kgで、成人は1回30〜40mLを1日3回食後に服用します。
用量は症状により適宜増減されます。必ず指示された服用方法に従い、勝手に量を変更したり飲むのを止めたりしないようにしましょう。
副作用として、吐き気や下痢、頭痛、食欲不振などがみられることもあります。
耳鳴りの症状がある場合は
次のような耳鳴りの症状があり、自然に治らない場合は耳鼻咽喉科を受診しましょう。耳鳴りによって集中が途切れ、ストレスや疲労、イライラにつながることもあります。
- 自分の声が響く
- 耳が詰まったような感じがある
- ゴー、ザーといった低い音が聞こえる
- キーン、ピーといった高い音が聞こえる
- 耳が聞こえにくくなったと感じる
耳の疾患があり、治療が必要な場合も考えられます。耳鳴りがある場合に考えられる疾患と、その治療法を解説します。
考えられる疾患
耳鳴りがある場合、次のような疾患が考えられます。
- 突発性難聴
- 騒音性難聴
- メニエール病
- 中耳炎
- 前庭神経鞘腫
突発性難聴はその名の通り、突然耳が聞こえなくなる疾患です。片耳にのみ起こるケースが多く、回復には早期発見・治療が大切です。
騒音性難聴はライブ会場や工事現場など、大きな音がある環境に長時間いることで発症します。
メニエール病は耳鳴りのほか、回転性のめまいや吐き気、難聴などが発症します。耳垢栓塞や中耳炎など、外耳・中耳の異常も耳鳴りの原因です。
前庭神経鞘腫は脳腫瘍の一つで、腫瘍が増大すると聴神経が圧迫され、聴力の低下や顔のしびれをともないます。
ほかにも、ストレスや過度な疲労、睡眠不足から耳鳴りが起こることもあります。
耳鳴りの治療法
耳鳴りの治療法として、次のような方法が挙げられます。
- 薬物療法
- TRT(音響療法)
- 生活習慣の改善
- 補聴器の利用
薬物療法では、耳鳴りの原因である疾患に合わせてビタミン剤やステロイド製剤、血管拡張剤などが処方されます。
TRT療法は雑音を聞くことに意識を分散させ、耳鳴りを気にならなくする方法です。
生活習慣の改善により、症状の悪化を予防します。今ある聴力を維持するために、補聴器の利用が勧められる場合もあります。
耳鼻科での検査
耳鳴りで耳鼻咽喉科を受診した際は、次のような検査を行います。
- 標準純音聴力検査
- 耳鳴検査
- SISI検査
- ティンパノメトリー
- 頭部MRI
外耳道や鼓膜に問題がないか診察し、必要に応じてこれらの検査を行い耳鳴りの原因を調べます。
SISI検査はヘッドホンで大きさの異なる音を聞き、内耳性の難聴かどうかを調べます。
ティンパノメトリーは外耳道の気圧を変えることにより、鼓膜に異常がないかを調べる検査です。
拍動性の耳鳴りがあり、前庭神経鞘腫が疑われる場合は頭部MRIを行い、脳の状態を調べます。
日頃心がけること
耳鳴りや耳の疾患が悪化しないように、次のことに気をつけて生活を送りましょう。
- 大きな音がある環境を避ける
- ヘッドホンやイヤホンの長時間使用を避ける
- 適度に運動をして血流をよくする
- 食事を見直して、栄養バランスを整える
大きな音を長時間聞くことを避けましょう。運動不足や食事の偏りにも注意してください。
耳鳴りが気になる方は耳鼻咽喉科を受診しよう
イソバイドシロップは、主にメニエール病の治療に使用されます。血漿浸透圧を高め、余分な水分を排出する薬です。
耳鳴りの原因として、ストレスや疲労、急な気圧の変化のほか、メニエール病や騒音性難聴、中耳炎などの疾患も挙げられます。突発性難聴のように早期発見・治療が大切な疾患もあります。
耳鳴りやめまいでお悩みの方は耳鼻咽喉科を受診してください。
【Q&A】
Q1:耳鳴りは放っておくとひどくなりますか。
A1:一時的な症状ですぐにおさまる場合もありますが、放置することで聴力の低下につながることも考えられます。症状が続く場合は耳鼻咽喉科を受診しましょう。
Q2:イソバイドシロップは薄めて飲んでもよいですか。
A2:そのままだと飲みにくい場合、冷たい水で2倍くらいに薄めて飲んでもよいとされています。用法用量を守り、気になることがある場合は医師・薬剤師にご相談ください。