低音難聴でやってはいけないことは?過ごし方の注意点を解説
ファミリー補聴器店長の吉野です。今回は低音難聴がある方に向けて、やってはいけないことを解説します。
低音難聴(低音障害型感音難聴)は、その名の通り低い音を聞き取りにくくなる病気です。軽い症状で数日〜数週間で治る方もいれば、症状がずっと長引いて生活に影響する方もいます。
多くの場合は、不規則な生活やストレスなどが内耳に影響して難聴を発症するとされています。
この記事では低音難聴の原因や症状、やってはいけないことや治療法について詳しく解説するので、低音難聴で悩んでいる方はぜひご覧ください。
Contents
低音難聴の原因
低音難聴の原因ははっきりとわかっていません。内耳にある内リンパに組織液が溜まり、耳の神経系統に影響を及ぼすことで低い音が聴こえにくくなると考えられています。
低音難聴は20〜40代の女性が発症しやすいといわれています。不規則な生活で過労やストレスを抱えている方に多く、一度発症すると治療を受けても繰り返す恐れのある病気です。
低音難聴の主な症状
低音難聴の主な症状は、下記の2つです。
- 耳が詰まった感覚がある
- 低音が聞き取りにくい
これらの症状が目立つのであれば、耳鼻咽喉科の受診が必要です。この章では、それぞれの低音難聴の症状について解説します。
耳が詰まった感覚がある
低音難聴の主な症状として、日常的に耳が詰まったような感覚があります。急激に聴力が低下するのではなく、「なんとなく聞こえにくい」といった症状なのが特徴です。
メニエール病で起こるような目立っためまいはみられませんが、音を聴き取る際に耳が詰まった感覚を繰り返すことはあります。ぼんやりとした感覚や聴こえる音に対する違和感を覚えたら、注意して様子を見る必要があります。
低音が聞き取りにくい
低音難聴になると、急に低音が聞き取りにくくなり、日常生活や仕事などの場面でやや苦労する方もいます。片耳が聞こえにくい方もいれば、両耳のどちらにも症状がある方もみられます。
低音難聴のほとんどは軽度で自然に治るケースも多いですが、症状を繰り返すことで難聴が進行しないとも限りません。再発する病気であるため、気になる場合は早めに耳鼻科を受診しましょう。
低音難聴の方がやってはいけないこと
低音難聴の方がやってはいけないことは、特に下記の3つです。
- ストレスをためる
- 乱れた食事習慣を続ける
- 運動をしない
この章では、それぞれの行動について解説します。いずれの行動も、無理なく改善していくのが大切です。
ストレスをためる
低音難聴になる主な原因は、ストレスの多い生活といわれています。あまりストレスをためないように、自分なりに対策を立てる必要があります。趣味に打ち込んだり友人・家族と会話をしたりと、対策はさまざまです。
また、日々睡眠をしっかりと取ることが重要です。バランスのとれた食事や運動の習慣も取り入れることで、さらなる予防効果が見込めます。
乱れた食事習慣を続ける
栄養バランスの乱れた食事や飲酒の習慣も、低音難聴につながります。ストレスの発散に暴飲暴食をするのは、自身の健康を損なう恐れがあります。偏食や過度の飲酒が続いていると、低音難聴の発症の一因にもなりかねません。
不摂生な食生活を改善して、飲酒を控えれば症状が落ち着く可能性があります。ストレスを適度に発散させながら、バランスのよい食生活を続けていきましょう。
運動をしない
ストレスや乱れた食事習慣に運動不足が加わると低音難聴になりやすくなります。毎日の生活の中で、少しでも時間を見つけて軽い有酸素運動やウォーキングなどをすることが大切です。
食事・睡眠習慣と運動習慣を改善していけば、低音難聴の予防や改善が見込めるとされています。水分補給をよく行いながら、適度な運動をできるだけ継続して改善を目指しましょう。
低音難聴の治療と予防
低音難聴の治療と予防方法は、下記のとおりです。
- 治療:薬物療法が中心
- 予防:生活習慣を整える
この章では、治療と予防について解説します。個人の症状によって、治療方法は異なります。
治療:薬物療法が中心
耳鼻咽喉科での低音難聴の治療は、薬物療法が中心です。症状の進み具合によってステロイド剤やビタミン剤、血管循環改善薬(内耳の血流改善)やむくみを取る浸透圧利尿剤が使用されます。
補聴器の使用については、担当医が診察したうえで判断をします。
予防:生活習慣を整える
低音難聴の予防には、栄養バランスの取れた食事と適度な運動を取り入れて、生活習慣を整える必要があります。飲酒や喫煙、ストレスフルな生活は低音難聴の原因となるので、ストレスを少しでも減らして、できる限り改善させるのが大切です。
質のよい睡眠を取るのも重要です。睡眠習慣を改善しながら、無理なく低音難聴の予防や改善に努めましょう。
生活習慣を見直して低音難聴の改善を
低音難聴は20〜40代に多く、日頃のストレスや不規則な生活が原因で発症するといわれています。低音難聴になった際にやってはいけないことは、無理をしすぎて不摂生な生活を続けることです。予防するためには、普段から生活習慣を気にかけてストレスを溜めない生活をするのが大切です。
少しでも聴こえの悪さを体感したら、しばらく経過を見る必要があります。もしも低音難聴の症状で不安を感じたら、耳鼻咽喉科を受診して早めの治療を受けましょう。
【Q&A】
Q1.低音難聴で補聴器は必要ですか?
A1.低音難聴は今すぐに補聴器が必要な難聴ではありません。病状の進み具合を見て、耳鼻科医が必要と判断すれば装着する可能性があります。
Q2.低音難聴は再発しやすい病気ですか?
A2.低音難聴の多くは軽度で回復しやすいものですが、人によっては再発の恐れがあります。症状が気になる場合は、医師の診察を受けましょう。