耳掛け補聴器とは?特徴や使用する際の注意点について解説
ファミリー補聴器店長の吉野です。
耳掛け補聴器は、名前の通り耳にかけて装着するタイプの補聴器です。耳に引っかけることで安定し、落とす心配なく利用できます。
世界各国で開発が進んでおり、充電式やAIを搭載したものなど、性能はさまざまです。使用者の耳のサイズや聞こえ具合に合わせられるように、各社で工夫がされています。
今回は、耳掛け補聴器の特徴やメリット・デメリット、使用上の注意点について解説します。耳掛け補聴器の購入や装着を検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。
Contents
耳掛け補聴器の特徴
耳掛け補聴器は、BTEタイプとRICタイプの2種類があります。どちらも、耳あな型の補聴器のように耳には入れず、耳にかけるタイプの補聴器です。初めて補聴器を使う方でも、フィットしやすいため日常生活でも使いやすいといえます。
軽度〜重度の幅広い難聴にも対応しており、なおかつ長時間装着していても耳が疲れにくいのが、最大のメリットです。耳への負担が少なく、日常の聞こえをサポートしてくれます。
補聴器を初めて使用する方にも、使いやすい形状といえるでしょう。
耳掛け補聴器のメリット
耳掛け補聴器のメリットは、次のとおりです。
- 操作が簡単にできる
この章では、それぞれのメリットを解説します。これから耳掛け補聴器を買おうか検討している方は、ぜひご確認ください。
操作が簡単にできる
耳掛け補聴器は、構造がシンプルで操作が難しくありません。特にRICタイプは、本体部分にレシーバーがなく、スタイリッシュで扱いやすい補聴器です。一方、BTEタイプはサイズが大きめですが、電池交換が簡単にできます。
ただし一部の耳掛け補聴器には、形状を小さくする代わりに機能を抑えている製品もあります。その点を理解したうえで、補聴器を選ぶ必要があります。
耳掛け補聴器のデメリット
耳掛け補聴器のデメリットは、次のとおりです。
- 電話がしにくい
- マスクや眼鏡の邪魔になりやすい
- ノイズが入る
この章では、それぞれのデメリットについて解説します。メリットとデメリットを把握したうえで、購入を検討しましょう。
電話がしにくい
耳掛け補聴器を装着した状態では、受話器やスマートフォンを持っての通話がしにくくなる場合があります。耳掛けタイプだと、音を拾うマイクが耳の上に位置するためです。電話をする際は受話器がマイクの高さに合うよう、上にずらして行いましょう。
近年は音質を自動調整する機能やBluetooth等を利用した電話機と補聴器の接続機能の開発が進んでおり、耳掛け補聴器ありでも電話がしやすくなっています。
マスクや眼鏡の邪魔になりやすい
マスクや眼鏡を装着しながらだと、耳掛け補聴器を邪魔に感じることがあるかもしれません。帽子やヘルメットをかぶる際に、一部が当たって補聴器が使いにくくなる場合もあります。マスクやメガネ、帽子類と補聴器が当たらないように、うまく工夫して装着するのが大切です。
柔らかめの帽子やマスクなど、補聴器の邪魔になりにくい素材のものを選ぶことで対策ができます。日常生活で補聴器を使いやすくするためにも、工夫を凝らしてみましょう。
ノイズが入る
耳掛け補聴器は、耳のうえに補聴器を乗せて装着・使用します。そのため、髪の毛がマイクに擦れる音や、強い風の音が聞こえるなどして必要な音が聞こえにくくなる可能性があります。できる限り、髪の毛が耳にかからないようにするなどの工夫が必要です。
近年では、ノイズを予防する機能が進歩した補聴器もあります。補聴器のノイズが気になる方は、補聴器専門の相談員にご相談ください。
耳掛け補聴器を使用する際の注意点
耳掛け補聴器が充電タイプの場合は、外出する前にあらかじめ十分に充電をしておく必要があります。電池式の補聴器の場合は、小さいお子さんやペットの電池誤飲に十分注意して、適切に管理するのが重要です。
そして、少しでも不具合を感じたら、補聴器を購入した専門店に持っていって点検をしてもらいましょう。修理が必要な場合は、お店にしばらく補聴器を預ける必要があります。
適切な耳掛け補聴器の利用を
耳掛け補聴器は、さまざまな形状や最新技術を搭載した機能があるものが増えています。自分の生活や聞こえに合う耳掛け補聴器を探すには、耳鼻咽喉科への相談と補聴器専門店で実際に見るのが大切です。
聞こえに合った耳掛け補聴器を購入し、継続的に使用すれば快適に生活が送れます。自分にぴったりの補聴器を使って、日常生活における聞こえに役立てましょう。
【Q&A】
Q1.耳掛け補聴器は充電タイプのものが多いですか?
A1.現在では充電タイプの補聴器が増えています。電池を落とす心配がなく、安心して使えます。
Q2.耳掛け補聴器をつけて音楽は聴けますか?
A2.音楽は聴けますが、補聴器の特性上ヘッドホンが装着しづらく、音の聞こえが悪い可能性があります。