コラム
補聴器について補聴器のトラブル

補聴器の買い方で重要なポイントとは?トラブルを回避するコツを解説!

ファミリー補聴器店長の吉野です。

補聴器を初めて購入するときに「補聴器の買い方がわからない」「眼鏡屋さんに行けばいい?」と悩む方がいるかもしれません。

この記事では、補聴器の買い方を5つの手順で紹介します。

正しい手順で購入し、耳の形に合わない補聴器を購入してしまうリスクやアフターサービスが受けられないなどのトラブルを避けましょう。聞こえにくい不安を補聴器で解消し、安心できる日常になるよう参考にしてください。

補聴器は聴力を補う器具

補聴器は医薬品医療機器等法により、管理医療機器に分類されています。

販売するには届出が必要とされ、専門の知識・技能によって品質や安全性が管理される製品です。そのため、補聴器は難聴者に合わせて聞き取りをサポートできます。

家電量販店などで販売している集音器は、補聴器とは異なるので注意してください。

補聴器は非課税製品のため消費税がかかりません。厚生労働省が指定する「一定の身体障害者用物品」に含まれるためです。

ただしオプション品(電池や充電器など)には消費税がかかります。

補聴器の買い方!正しい手順で購入しよう

補聴器は、正しい手順での購入が大切です。

購入前に専門医の診断を受けて相談することで、正しい情報を収集できます。思わぬトラブルに巻き込まれず、自分にピッタリの補聴器を購入できます。

具体的には、以下のようなステップです。

  1. 専門医で相談・診察を受ける
  2. 補聴器専門店に相談する
  3. 補聴器の試聴をする
  4. 補聴器の効果確認を行う
  5. 補聴器の購入を行う

それぞれの手順について解説します。

手順1:専門医で相談・診察を受ける

初めて補聴器を購入するときは、知らないことばかりだと思います。専門医へ相談・受診をして正しい知識を収集するとともに、聴力に合った補聴器を購入しましょう。

補聴器が必要となるタイミングは、「会話が聞こえにくい」と感じたり、周囲の方に「声が聞こえにくくなっていない?」と言われたりするときです。

耳鼻科では聞こえの程度を調べるほか、補聴器が必要な度合なのかを診てくれます。

もし、補聴器を使わなくても治療ができる病気であれば、医師の診察の元で正しい治療を受けましょう。

手順2:認定補聴器専門店に相談する

認定補聴器専門店以外の補聴器取扱い店の中には、店員の技術や店舗設備が十分でない店舗があります。

認定補聴器専門店は、補聴器の調整に必要とされる店舗設備が導入されており、認定補聴器技能者と呼ばれる有資格者が必ず在籍しています。なるべく、認定補聴器専門店に相談されることをオススメします。

医師の診断結果のもと、認定補聴器専門店でカウンセリングを受けることが大切です。聞き取りにくい場面や生活環境、補聴器の要望を伝えましょう。

認定補聴器技能者は、補聴器を購入する方の相談に応じ、補聴器の調整や正しい使用法の指導を行う補聴器のスペシャリストです。初めて購入するときだけでなく、購入したあとの調整やメンテナンスもしっかり行ってくれます。

補聴器には、主に「耳かけタイプ」「耳あなタイプ」「ポケットタイプ」の3種類があります。

補聴器の種類

耳かけタイプイヤホン部分を耳の穴に入れ、補聴器本体を耳の上に掛けるタイプ小型モデルがあり、目立ちにくい利点がある
耳あなタイプ補聴器本体を耳の穴に装着するタイプ外からほぼ見えにくいものもある
ポケットタイプ補聴器本体をポケットに入れ、イヤホンを耳穴に装着するタイプ音量調節がしやすい

補聴器の種類は、それぞれメリット・デメリットがあるため、自分の生活スタイルに合うものはどれか相談しましょう。

手順3:補聴器の試聴をする

補聴器を購入するときは、実際に試聴をしてください。補聴器は日常生活で長時間利用する医療機器です。補聴器を装用して、どのように生活するかをイメージしましょう。

補聴器のレンタルサービスを受ける方法もあります。販売店で試聴した時は自分に合っているように思えても、実際に使用してみると合わない可能性もあります。

そのため、レンタルサービスを利用して、日常生活でどれくらい聞こえの補助をしてくれるかを確かめましょう。生活環境で利用したうえで購入を決めると、自分の耳の聞こえに合ったものが選べるため安心です。

手順4:補聴器の効果確認を行う

補聴器を試聴したあと、適切な効果を得られているか確認しましょう。

日本補聴器技能者協会によって定められた「販売店における補聴効果の確認法」に基づき、補聴器を使用して適切な効果が得られているかを販売店でも確認ができます。

実際に補聴器を使用してから十分な効果が得られるまでに、3ヶ月以上かかる場合もあります。予めその点を理解しておくことも大切です。

手順5:補聴器の購入を行う

試聴時に十分な効果が得られた場合や、今後十分な効果が得られる見込みがあれば補聴器を購入しましょう。

来店して補聴器を購入した時は、特定商取引法に基づくクーリングオフ制度の対象外です。疑問点や質問などは必ず店員に確認し、納得したうえで購入してください。

店舗独自の返品・返金制度が設けられている場合もあるので、その点も確認しましょう。

補聴器を購入したあとも、定期的なメンテナンスが必要です。アフターフォロー体制がしっかりしているかを確認してください。

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補聴器を購入するときの注意点

補聴器を購入するときは、次の点に注意しましょう。

  • 補聴器に慣れるまでに時間がかかる場合がある
  • 価格帯が高ければいいわけではない
  • 補聴器本体以外の付属品は課税対象となる

補聴器に慣れるまで3ヶ月以上の時間がかかる場合もあります。早く慣れるためには積極的に聞こうとすることが大切です。最初は静かなところで使い、会話やテレビの視聴、外出先での使用など徐々に試していきましょう。

また、補聴器は数万〜数十万円かかる買い物です。高い補聴器であればよいわけではなく、自分に合っているかがポイントであるため、予算を設定したうえで購入しましょう。

補聴器は正しい買い方で購入し、聞こえる安心を身近に

補聴器は正しい手順で購入し、補聴器が合わない、アフターケアが受けられないなどのトラブルを避けましょう。

日常生活に支障をきたすことも起こり得ます。症状によっては治療できる場合もあるため、まずは耳鼻科で診察を受けてから補聴器を購入するかを検討しましょう。

補聴器を購入する前に、認定補聴器専門店で十分に相談を行い、補聴器を試聴するようにしましょう。納得したうえで補聴器を購入することが大切です。

[Q&A]

Q.補聴器を買いたいけれど、先に補聴器店へ言っていいの?

A.まずは耳鼻科の診察を受けてください。聞こえが悪いとストレスを受けたり、生活への支障も出たりします。また、正しい情報を収集したうえで、正しい手順での購入によりトラブルなどが避けられます。

Q.補聴器は高額なものほど効果を感じられるの?

A.値段が高ければいいわけではありません。あくまでも、使用する方の耳に合うかが大切な点です。そのため、値段だけでは決めず、しっかりと耳にフィットするものや使用する方の聴力に応じた補聴器を購入しましょう。