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補助金・助成制度

補聴器に医療費控除は適用できる?確定申告までの注意点や手順も解説

ファミリー補聴器店長の吉野です。

確定申告を行ううえで、補聴器が医療費控除の対象かどうか気になる方もいるでしょう。補聴器の購入費用が医療費控除の対象となるには、聴こえの治療目的での使用など条件を満たす必要があります。条件を確認して控除に必要な書類を揃え、申告するのが主な流れです。

今回は、補聴器が控除の対象になる条件や、医療費控除を含めた確定申告の一般的な手順について解説します。確定申告の準備を進めている方は、ぜひ最後までご覧ください。

補聴器の購入費用は確定申告で申請できる

補聴器の購入費用が医療費控除の対象と認められれば、確定申告により所得税が還付されたり、翌年の住民税が安くなったりする可能性があります。

医療費控除を申請できるのは、1月1日〜12月31日までに支払った医療費が、家族の分も含めて10万円以上ある方です。医療費が10万円未満でも、総所得金額が200万円未満の方は、医療費が総所得金額の5%を超えた際に控除が受けられます。なお、確定申告は過去5年分であればさかのぼって申告できます。

補聴器の費用を医療費控除の対象にするには、一定の条件を満たすことや関連書類の提出が必要です。

補聴器が医療費控除の対象となる条件

補聴器の購入費用が医療費控除の対象となるのは、医師によって補聴器が必要と診断された方が治療のために使う場合です。

疾患や症状によって補聴器が治療に必要との診断が出された際は、疑問・不安なども含めて十分に医師と相談しましょう。

確定申告準備の一般的な手順

補聴器の購入費用で医療費控除を受ける際の一般的な手順は下記の通りです。

1.補聴器相談医を受診し、治療に補聴器が必要かを確認する

2.医師から診療情報提供書を受け取り認定補聴器専門店へ持参する

3.認定補聴器専門店で補聴器を購入し、領収証をもらって確定申告に備える

ここでは、3つの手順について解説します。

手順1:補聴器相談医を受診する

まずは補聴器相談医の診察を受けます。正しく診断してもらうために、耳の状態や聞こえの困りごとについて自身で気づいている点を詳しく伝えてください。そして、症状に対する治療に補聴器が必要か、事前に医師によく確認しておきましょう。

診断後、相談医に「補聴器適合に関する診療情報提供書」を記入してもらいます。認定補聴器専門店へ診療情報提供書を持参する前に、不安や疑問を聞いておくと安心です。

手順2:診療情報提供書を受け取り認定補聴器専門店へ持参する

次に、相談医から発行された診療情報提供書を持って、認定補聴器専門店で補聴器を試聴してから購入します。控除に該当するケースは「一般的に支出される水準を著しく超えない部分の金額」である点に注意しましょう。

補聴器購入には、特別な事情がなければ診療情報提供書の宛先として記載されている認定補聴器専門店を利用してください。認定補聴器専門店には、高い知識や技能を持つ認定補聴器技能者が在籍しているため、治療に必要な補聴器を相談できます。

手順3:領収証をもらって確定申告に備える

補聴器購入の際にもらった領収証は、確定申告のために必要な証明書類となるので保管しておきましょう。診療情報提供書の控えと認定補聴器専門店からもらった領収証を使って、税務署へ申請します。

税務署に提出を求められる場合もあるので、診療情報提供書の控えと領収証は申告後も保管しておいてください。確定申告以外でも、購入費用や耳鼻咽喉科の診察代などを見直すためには、過去にもらった領収証が非常に有用です。

補聴器の医療費控除に関する2つの注意点

補聴器購入の控除の申請をする場合、下記の2点に注意する必要があります。

1.耳鼻咽喉科専門医・補聴器関連の医師は異なる

2.聴こえの治療に用いられない場合は非該当

それぞれの注意点について解説します。

注意点1:耳鼻咽喉科の医師と補聴器関連の医師は異なる

耳鼻咽喉科の医師すべてが、補聴器関連の医師ではありません。適合検査を行う補聴器適合判定医、補聴器の交付を受ける際に診断書や意見書を作成する15条指定医は補聴器相談医と別の資格を持ちます。

補聴器適合に関する診療情報提供書は、補聴器相談医から認定補聴器技能者に向けた書類であり、補聴器相談医以外だと発行できない場合もあります。

日本耳鼻咽喉科学会のHPにある補聴器相談医のリストを参考にするほか、受診しようとしている医療機関に問い合わせましょう。

諸事情で補聴器相談医が勤務する医療機関を受診できない場合は、地域の税務署の担当者に相談してください。

注意点2:聴こえの治療に用いられない場合は非該当

医師により、補聴器が治療に直接必要と診断された場合に限り、医療費控除の対象となります。日常生活でテレビや音楽を聴くための使用など、聴こえの治療以外で主に用いる場合は対象とはなりません。

聴こえ方に困りごとがあって補聴器の使用を検討している方は、耳鼻咽喉科を受診して、治療に必要かどうかを専門の医師に聞く必要があります。購入後も医師の指示に従いながら、聴こえの治療を継続する姿勢が大切です。

補聴器の医療費控除に関しては事前に確認を!

補聴器の使用用途や種類によって、医療費控除が適用となるかどうかに違いが見られます。購入しても控除の対象とならない場合もあるため注意が必要です。

補聴器相談医や税務署の担当者に事前に確認しておくと、手続きが進めやすくなります。控除の条件をよく把握して、スムーズに確定申告を行いましょう。

補聴器購入の医療費控除について気になる方は、ファミリー補聴器にてお気軽にご相談ください。

【Q&A】

Q.補聴器の電池や修理代は医療費控除に入りますか?

A.地域の税務署によって判断が異なります。

Q.すべての補聴器が医療費控除対象になりますか?

A.一般的に支出される水準を上回る補聴器や、医師の診療や治療を目的としない補聴器は対象外になります。

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