コラム
難聴について

骨伝導イヤホンのデメリットとは?選び方についても解説

骨伝導イヤホンは、骨の振動を使って脳に音を伝えるイヤホンです。一般的なイヤホンと異なり、耳を塞がずに音が聴き取れます。

まわりの音が聴こえやすく耳への圧迫感も少ない点が主なメリットです。しかし、耳を塞がないための聞き取りづらさや、価格が高いなどのデメリットもあります。

今回は、骨伝導イヤホンのデメリットと製品の選び方について解説します。骨伝導イヤホンの購入を検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。

また、骨伝導補聴器について知りたい方は、以下の記事にて解説していますので、ぜひご覧ください。
骨伝導補聴器が日本で普及しないのはなぜ? デメリットは?(hochoki.family-megane.co.jp/hochoki-nitsuite/bonehearingaid/)

骨伝導イヤホンとは?

骨伝導イヤホンは、耳周辺の骨に与えた振動が、音情報を掴む内耳へと届く仕組みのイヤホンです。スマートフォン端末などとBluetoothで接続して使える骨伝導イヤホンもあります。

製品によってはマイクもついているので、オンライン会議やハンズフリー通話の際に便利です。耳を塞がないため周囲の音を聞き逃しにくく、スポーツや家事などをしながら音楽を聴けます。

日常生活でも仕事でも、活用できる場面の多いイヤホンです。

骨伝導イヤホンのデメリット

骨伝導イヤホンの主なデメリットは、次の4点です。

  • 聞き取りづらい(耳を塞がないため)
  • 高品質な製品は価格が高い
  • 装着時に違和感を覚える場合がある
  • ボタンが見えにくい

この章では、それぞれのデメリットについて解説します。

1.聞き取りづらい

骨伝導イヤホンは耳を塞いでいないため、一般的なイヤホンよりも小さな音では聞き取りづらくなります。周囲の騒がしい音が耳から聞こえてくると、骨伝導イヤホンからの音が聞き取りづらくなります。周囲の音と骨伝導イヤホンの音を同時に聞く分には良いですが、骨伝導イヤホンの音を集中して聞きたい場合は周囲の音が邪魔になってしまいます。

一般的なイヤホンやヘッドホンは耳を塞ぐことによる遮音の効果があり、特にオーダーメイドのカスタムイヤホンは周囲の音が邪魔になりにくくなります。

周囲の音が気になるからといって骨伝導イヤホンの音量を大きくし過ぎると、内耳の有毛細胞に損傷を与えてしまいヘッドホン難聴などのリスクも高くなります。

2.高品質な製品は価格が高い

骨伝導イヤホンの種類は増えていますが、性能が高い製品や大手の会社で製造された製品は価格も高めです。一般的なイヤホンよりも価格が高いため、気軽に購入できるものではありません。

防水タイプや高音質タイプなどの骨伝導イヤホンを購入するとなると、安くて5000円〜2万円前後はかかります。購入のための予算と性能をよく考慮してから、購入を検討しましょう。

購入したら、日々調子をチェックして修理代がかからないようにするのも大切です。

3.装着時に違和感を覚える場合がある

耳を塞がずに聴き取れる骨伝導イヤホンですが、初めて利用する方は違和感を覚える場合があります。イヤホンを装着すると、こめかみの周辺に違和感や痛みを感じてつけられない方もいます。

また、一般的なイヤホンと音の聴こえ方が違うので、少しでも位置がずれると聴こえが変わります。使いにくくないか試着・試聴を行ったうえで購入する、慣れるまでは長時間の使用を避けるなどが大切です。

4.ボタンが見えにくい

製品によっては、ボタンの位置が見えにくい場合もあります。イヤホン本体を取り外して見ないと、ボタンを確認できずにうまく使用できないなど、使い慣れるまでは操作方法に戸惑うかもしれません。製品によっては、三角のボタンを押してしまうとリダイヤルになるため、注意する必要があります。

製品の取扱説明書をよく読んでから、骨伝導イヤホンを使ってみましょう。

骨伝導イヤホンを選ぶポイント

骨伝導イヤホンを選ぶ際に見るポイントは、主に次の3つです。

  • 製品の用途
  • ついている機能
  • 製品の形状や重さ

この章では、それぞれのポイントについて解説します。近いうちに骨伝導イヤホンの購入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

1.製品の用途

骨伝導イヤホンは、ビジネスや趣味など幅広い場面で活用が可能です。仕事や家事の途中で音楽を聴いたり、スマートフォンで動画を見たりする方には役立ちます。

耳を塞ぐイヤホンが苦手な方にとっても、耳を塞がなくても使える骨伝導イヤホンは便利です。

私生活か仕事のどちらで使いたいか、用途を決めてから購入しましょう。

2.骨伝導イヤホンの主な機能

骨伝導イヤホンには、さまざまな機能があります。

よく屋外で行動する方は、水に濡れても使える防水機能付きが向いています。オンライン会議や通話をする場合は、マイク付きのイヤホンでスムーズな会話が可能です。

メガネをかけている方は、クリップ付きのイヤホンを選べば装着の際に邪魔になりません。長時間継続して使いたい方は、バッテリーが長持ちする製品を選ぶと快適です。

自分に必要な機能を考えて、製品を選択しましょう。

3.製品の形状や重さ

骨伝導イヤホンを初めて使う方は、使用するシーンを考えて製品を選択しましょう。ネックバンド型と左右分離型は、軽量のため初心者の方も使用しやすい製品です。

ネックバンド型は振動でもずれにくいのが特徴です。そのため、アクティビティをよくする方も手軽に使用できます。

ケーブルがいらない左右分離型は、耳につけたまま自由に動けて耳にフィットしやすいタイプです。ベッドで横になりながらでも使用可能です。

骨伝導イヤホンをうまく活用しよう

骨伝導イヤホンは、耳を塞がずに骨の振動で音が聴けるイヤホンです。しかし、聞き取りづらさや装着時の違和感などのデメリットもあります。そのため、自分なりに使用方法を工夫するのも大切です。

一般的なイヤホンと異なるため、最初は違和感を感じる方も使用していけば慣れてきます。自分のライフスタイルや用途に応じて、適した製品を購入しましょう。

【Q&A】

Q1.着脱がしやすい骨伝導イヤホンのタイプはどれですか?

A1.ケーブルがいらない左右分離型です。イヤホンをつけたまま歩いたり寝転んだりできます。

Q2.骨伝導イヤホンで難聴になる可能性は高いですか?

A2.過度に大きな音量で使用すればイヤホン難聴(騒音性難聴)のリスクが高まります。周囲の環境音が大きい場所で骨伝導イヤホンを使用する際には、なるべく小さな音量で使用できるように遮音用耳栓を併用するなど工夫しましょう。

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